水の城下町

第2回 2011年10月16日放送

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再生時間:13分59秒

※番組中の応募や告知、日程等は2011年のもので既に終了しています

城下町・亀岡のまちなみ
城下町・亀岡のまちなみ

醤油を仕込む難波清造さん
醤油を仕込む難波清造さん

今も水場として利用されている古世親水公園
今も水場として利用されている古世親水公園

現在のJR亀岡駅近くには、
その昔に明智光秀が築城した亀山城がありました。
現在は城址に姿をとどめるのみですが、
城下町の情景と歴史は、今も大切に引き継がれています。
そんな城下町の生活に欠かせないのが水だそうです。
亀岡の水はきれいといわれていますが、
いったいどのくらいきれいなのでしょうか。
今回はその秘密に迫ります。

古世親水公園の水の想い出

城下町在住の達富弘之さん、宇古悦子さん(聞き手:武田慶美)

古世親水公園での録音風景
古世親水公園での録音風景

〜流れる水の音
——このせせらぎを聞くと、とっても心がなごみますね。

達富さん:これは古世親水公園の音やね。
宇古さん:ぶくぶく、ぶくぶくゆうて、お城の元の石垣の下の方から湧き出てるんです。

——この水はどこから流れて来ているんでしょうか?

達富さん:そうですね、うちらのところは古世という町なんですけども、古世の持ち山に「龍が尾(龍尾山)」というのがあるんですよ。ちょうど京都学園大学の裏の方になるんですけれども、ここの峰の雨水が地下を通って流れてくる伏流水なんですね。

——市民の生活と水はどのように関わってきたんですか?

宇古さん:親水公園にはね、洗濯場と野菜洗い場があって、そこでみんな洗濯をしたり野菜洗ったりしてて、きれいになるゆうて遠くからみえる人もあって、2キロくらい遠いとこから自転車に乗ってね、みえてました。そこで洗うと柔らかくなったり白くなったりするから、常時10人ぐらい並んで洗濯してたんですけどね。
達富さん:飲み水としてもよかったんですよ。おいしかったですよ。悪ガキの遊びの後、のどを潤すのはこの水だったんです。(笑)

亀岡の生活に根づく井戸

井戸のある家にお住まいの湯浅倶夫さん・芙美子さんご夫妻(聞き手:津村朝光)

——実際に僕もつるべで水を汲んでみたけれど、本当に楽でした。貴重な体験でした。

倶夫さん:あのね、これ、不思議なことに、雨が降るときは、井戸の周囲が湿ってくるわけ。ほんで、天気ときはすっと乾くわけ。もうそらね、天気予報よりよっぽど正確よ。
芙美子さん:もう、明日雨やなっていったら、井戸のまわりが黒うなってくる。はあ、そんでもう明日なんかお天気やから、もう今は真っ白や。

水神さまを祭る、造り酒屋の水

創業120年の「丹山酒造」女将 長谷川由利恵さん(聞き手:津村朝光)

——水のいい土地には、お酒屋さんや醤油屋さんが多いんですね。

丹山酒造の仕込み用井戸
丹山酒造の仕込み用井戸

長谷川さん:明治時代の先々代に聞いた話では、亀山城の、籠城のときのための井戸水の水源と、こちらの仕込み用の井戸の水源が同じと聞いております。この蔵は全部で5つ井戸があるんですけど、仕込み用だけ水質が全く違いまして、鉄分が非常に少なくて、他の4つとは別の水源であるという感じです。お水には恵まれた地域だと思います。

——井戸を見せていただいたときに、何か祀られていたようでしたが。

水神さんですね。お水が商品のいちばん大切な部分ですので、穢れないように、また枯れても大変ですし、そういう意味で祀っています。水神さまがあるっていうことは、お水がいかに大事かをずっと大昔の人が感じてらっしゃって、それをただ私らは引き継いでるだけで。昔の人の方が、あらゆることに実は優れていると思いますね。

いい醤油をつくる豊かな土地の水

創業150年の「難波醤油」ご主人 難波清造さん(聞き手:津村朝光)

難波清造さんにインタビューする津村朝光
難波清造さんにインタビューする津村朝光

亀岡は、昔から京都の町の台所と言われる土地です。ということは、非常に自然の条件に恵まれた豊かな町ということですね。ここでいいものがつくれるという喜びを感じております。また、建物の外観はその町に住む人の気持ちの現れだと思う。この町が好きだからこそ、城下町の古き良き外観を残していきたい。そんな思いでいるわけです。

出演

  • 達富弘之さん(亀岡市東竪町住人)
  • 宇古悦子さん(同上)
  • 湯浅倶夫さん・芙美子さんご夫妻(井戸のあるお宅)
  • 長谷川由利恵さん(丹山酒造四代目女将)
  • 難波清造さん(難波醤油五代目主人)
  • パーソナリティ:武田慶美
  • レポーター:津村朝光

制作スタッフ

  • ディレクター:津村朝光
  • 企画:達富弘之、津村朝光
  • 音声:上田久人、福本愛子
  • 編集:上田久人、福本愛子、津村朝光
  • 撮影・収録:津村朝光、上田直樹、星出雄作、南部千尋

リスナーからのメッセージ

こももさん

うちも井戸があるので亀岡ならではの共感、水の有難みを感じました。昔からお醤油も難波さん。何気なく使っていたものが水のおかげで実は価値のあるものだったんですね。

4打席連続三振さん

城下町の違った一面を知ることができました。今週の日曜日からは、その城下町で「亀岡祭」が開催されますので、今回紹介していただいた酒屋さんと醤油屋さんにも行ってみたいと思います。

京都市/栃山弘恵さん

湧水の音やつるべの音など、音から感じさせていく演出が面白く、地元の人が昔話をするように語るようすにも、親しみを感じました。

亀岡市/てるてるさん

水の話で繋ぐ構成もよかったです。水脈について、地元に住んでいながら知らず、大変勉強になりました。