学生と市民が聖護院かぶらで東日本大震災復興支援

第7回 2011年12月18日放送

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再生時間:13分59秒

※番組中の応募や告知、日程等は2011年のもので既に終了しています

被災地に向けて出発するプロジェクトの一行
被災地に向けて出発するプロジェクトの一行

積み込みを待つかぶら
積み込みを待つかぶら

千枚漬け
千枚漬け

京漬物の代名詞「千枚漬け」は、亀岡が府下第一の出荷量を誇る聖護院かぶらでつくられます。
大学の畑でかぶらを育て、つくった千枚漬けを甚大な被害のあった東日本大震災の被災地へ届けようと、学生と市民の「おおきにプロジェクト」が始動しました。
2011年12月。一行はバスで一路東北へ。
「Do! たんばRadio」最終回は、千枚漬けが結ぶ、東北と亀岡の「絆」を紹介します。

学生と市民が協働する「おおきにプロジェクト」

京都学園大学バイオ環境学部 中川重年教授、武田慶美(パーソナリティ)

被災者に手渡す千枚漬けを手にする発案者・中川重年教授
被災者に手渡す
千枚漬けを手にする
発案者・中川重年教授

今の若い人たちには、遠い空を見る気配が少ないと思ってた。3月11日の地震も、千キロも離れた世界のことやから、自分の生活には直接関係ないと思うのはちょっと違うかなと、何か違和感を感じとったわけ。若い人に聞いてみるとね、現場に行ってボランティア活動したという。でもおおかたの人は、気の毒やなと思うけれども、どうすることもできない。僕らも、それなら「かぶら」っちゅう亀岡の自慢のもので、地域の人たちと一緒に、千枚漬けをつくって届けるのはどうやろなと思って。そうすれば種まきとか草むしりとか、かぶらをスライスする、そういうところで自分たちも復興のお手伝いに、何らかの関わりが持てるんやないかと思ったわけね。

——中川教授の呼びかけに、たくさんの学生や市民が賛同し、地元、亀岡の商工会議所も企業への呼びかけを行うなど、地域が一体となった一大プロジェクトとして発展。名前も「おおきにプロジェクト」と名付けられました。

かぶらに託す、震災復興への願い

武田慶美(パーソナリティ)、プロジェクトに参加した学生

——9月には種まきが行われ、水やりなどの世話も学生がこまめに行い、11月末には手塩にかけた大きなかぶらが無事に収穫されました。

被災者に千枚漬けを手渡す京都学園大学の学生
被災者に千枚漬けを手渡す
京都学園大学の学生

学生A:みんなが被災地のために何か支援したいと思っているのを、大学が積極的にやるのは、とてもいいことだと思います。
学生B:去年入試で岩手に行って、道を案内してもらったりと、すごく助けてもらったので、少しでも向こうの人のためになりたいと、今がんばってます。

被災地へ、かぶら・千枚漬けお届け現地レポート

竹内博士×武田慶美、被災者・学生(聞き手:竹内博士)

竹内:12月2日の夕方5時に京都を出発し、約14時間バスに揺られて朝の8時。岩手県遠野市です。京都学園大学の学生と市民、計33人が、収穫されたばかりのかぶら150キロと、千枚漬け200キロをバスに積み込んできました。これから陸前高田、大船渡、そして釜石、大槌に分れて、かぶらと千枚漬けを被災者に届ける作業が始まります。

——竹内さんはどこにかぶらを届けられたんですか?

千枚漬けづくりで被災者の方々と交流
千枚漬けづくりで
被災者の方々と交流

竹内:私は釜石市に届けました。3分の1が津波の被害を受けた町ですけれど、事前に告知されていて、かぶらが来るのをすごく楽しみにしていた方もいらっしゃいました。市民体育館の横に、110世帯が暮らす仮設住宅があり、そこの人たち一人ひとりに、学生が手づくりの千枚漬けを手渡しました。

——それでは被災者の声をお聞きください。

被災者A:おいしいですよ。かぶのいい香りがそのまんま伝わってきます。
被災者B:種をまいて、それから育てたんでしょ、こんなに。きっと種をまくときも、私たちに対しての想いがあったと思うの。これを育てて、釜石に持ってくるんだっていう。

——学生の気持ちがしっかり伝わったようですね。

学生A:喜んでくれる顔がうれしいですね。「甘い」といって食べてもらえるのが、つくった甲斐があると思います。
学生B:こんなに喜んでもらえるとは思わなかった。話しながら渡せるのが、何よりじゃないかな。
竹内:今回は収穫したかぶらも持って行きました。現地ででっかいカンナを使って、被災者の人と一緒に千枚漬けをつくる交流会も行いました。

——一刻も早い復興を願っています。がんばろう、ニッポン!

出演

  • 中川重年教授(京都学園大学バイオ環境学部)
  • 「おおきにプロジェクト」参加者(京都学園大学学生)
  • 被災地の方々(岩手県釜石市)
  • パーソナリティ:武田慶美
  • レポーター:竹内博士

制作スタッフ

  • 構成・取材:竹内博士
  • 現地収録:村田翔、達富弘之
  • 編集:上田久人、福本愛子

リスナーからのメッセージ

亀岡市/てるてるさん

一番感心したのは、被災者の心の大きさでした。「学生たちが自分たちのことを思って種をまき、育て、漬物にしてくれたのだろう」と、辛い目にあった方から相手を思いやる言葉が出るのにびっくりしました。

東大阪/まさはしあつこさん

遠く離れた東と西の日本。深すぎる悲しみがあって、人を思う気持ちが通い合うんですね。目に見えないもの、心のぬくもりが、復興の原動力だと感じさせられました。

亀岡市/こももさん

亀岡のかぶらが被災地に届いたのは、嬉しいできごとです。自分たちのかぶらを見るたびに思い出すこととなるでしょう。そんな効果もあるプロジェクトは本当にすばらしい。

枚方市/森尾敬子さん

丹波は近いので道の駅にもよく行きます。友人から栗や黒豆の枝豆をお土産にもらい、すごくおいしかったです。今年はお正月に亡き母の大好物だった黒豆煮を作ってみようと思います。