南丹市 全国えんぴつけずり大会

第6回 2012年12月16日放送

番組再生はこちら!

再生時間:14分00秒

※番組中の応募や告知、日程等は2012年のもので既に終了しています

南丹市で開催された第2回「全国えんぴつけずり大会」会場風景
南丹市で開催された第2回「全国えんぴつけずり大会」会場風景

園部町、八木町、日吉町、美山町が合併した南丹市は、多くの工芸家が創作に励むまちとして知られています。
ここでは小刀による鉛筆削りのできばえを競い、モノづくりの原点に触れる大会が開催され大人から子どもまで、約100人が競い合います。
文字を書くことにも、シャープペンやボールペン、タッチパネルで済んでしまうこのご時世に、あえて手技を見直すユニークなイベントを紹介します。

「全国えんぴつけずり大会」って何?

大会スタッフが鉛筆に扮した会場受付
大会スタッフが鉛筆に扮した会場受付

田中:ここで問題です。11月11日、南丹市で鉛筆のある大会が開催されました。その大会は何でしょうか? 正解は「全国えんぴつけずり大会」です。この大会は鉛筆削りという作業で、小刀を使ってものづくりの原点に触れてもらおうと、昨年から開催されているもので、若手伝統工芸職人の育成に取り組んでいるNPO法人「京都匠塾」が主催しました。どんな大会か気になりませんか。取材してきましたのでお聞きください。
田中:僕は今、南丹市国際交流会館に来ています。本日はあいにくの雨模様にも関わらず、続々と会場に人が集まっています。親子連れの方が多く見られますね。(会場のアナウンス)参加者は子どもから大人まで、下は小学生から上は50代の大人まで、ほんとに幅広い年齢層の人が参加しているんですよね。しかも去年と比べて、子ども部門の参加者が何と倍以上に増えたそうです。なかには試合前に緊張して泣き出してしまう子どももいました。

削るだけって、簡単じゃないんですか?

田中:(子どもの部予選大会最終組競技のようす)予選のルールは3分で1本の鉛筆を削るというもの。見ているこっちも緊張します。鉛筆に全神経を集中させる参加者。そのまなざしは職人のようです。(審査結果発表のようす)

——3分に1本を削るなんて簡単じゃないですか? 何だか私でも優勝できそうな気が……。

田中:そうですよね。僕も大会前日までは同じことを思ってたんですよ。でも実際参加した人の表情は真剣そのものだったんです。予選通過者が名前を呼ばれると歓声が起きて、家族とか仲間で喜びを分かち合っているんですよね。悔しくて泣いてる子供を、「よくやった」と家族みんなで励ましている姿も見られたんです。そこで休憩の時間に主催の「京都匠塾」代表・高橋博樹さん立ち合いの下、特別に鉛筆を削らせてもらいました。
高橋さん:上手、上手。やり方的には堂に入ってるよ。
田中:コツとしては、小刀の入射角を保つこと。そして鉛筆の六角形の角を優先して削っていくこと。そうすると波模様がきれいに出るんです。で、芯は気になりますけど、後回しにすること。最後に尖らせればいいという気持ちで削るんです。それが美しく削るコツだそうです。—実際、僕が削ってみました。どうですかこれ。
高橋さん:えーっと、予選は、きっと……落ちます(笑)。

田中レポーターに削り方を指導する主催者・高橋博樹さん
田中レポーターに削り方を指導する主催者・高橋博樹さん

世界的な工芸の町をめざす

田中:決勝戦に出場したのは、子ども・大人の部門で各4人です。9分間で3本を削り、優勝者を決めます。まさに集中力と時間配分が鍵となります。

——子どもの部、優勝おめでとうございます。

子どもの部優勝の長門さんへのインタビュー
子どもの部優勝の
長門さんへのインタビュー

長門さん:まさかこんなのがもらえると思ってなかったので、とても嬉しいです。何本も練習してきたのでもらえたと思います。
田中:主催者の高橋さんにうかがいます。大会の今後の展開は?
高橋さん:地区予選を各地で行って、本選、決勝戦をこの南丹市でやるというような仕掛けにしていきたいな、と。もっといえば、アメリカ地区予選とかね、ドイツ地区予選とかね、あってもいいかな、と。世界大会ですね。僕はじつは、南丹市が世界的に有名なまちになればなと思ってますので。工芸の勉強をしたかったら、南丹市に行ったらええでと、世界中の誰もがあたりまえに名前を挙げる町にしたいなと思っているので、まぁ、それくらい、大会の世界的認知度が上がってもいいかなと思います。

出演

  • 高橋博樹さん(NPO法人「京都匠塾」代表)
  • 長門侑歩さん(第2回子どもの部優勝者)
  • 「全国えんぴつけずり大会」参加者のみなさん
  • パーソナリティー:福正奈未
  • レポーター:田中孝明

制作スタッフ

  • ディレクター:櫻井大督
  • 編集:上田久人、福本愛子

リスナーからのメッセージ

亀岡市/太田 広

鉛筆を使うこと自体めずらしく、今時このような大会があるのはユニークですね。ワープロを使用するので公私ともに鉛筆は使用しません。3分で1本を削るとは遅いですね。早さより仕上がりの綺麗さを競うようですね。
会社で事務員から「鉛筆削りを貸して」と頼まれ、「肥後備前(切り出しナイフ)」を貸そうとしたら、「使ったことがないので削れません」といわれ、びっくりしました。私は理工学部出身なので、コンパスや鉛筆の芯はくさび形に削ります。ですから回転式の鉛筆削りでは不可能で、持っていなかったんです。

番組制作スタッフからのメッセージ

市民スタッフ/松尾清嗣さん

縁があって番組づくりに参加できました。この縁をどう育むか、どうつなげていくか。学生さんから、若い感性やエネルギーをもらい、若返る。自分たちも若返るために新しいものを生み出して、謙虚な気持ちで取り組みたい。

ディレクターを務めた1回生/櫻井大督

これからも楽しい番組をつくっていきたい。台本を演じるのではなく、ラジオというメディアを生かした面白さを追求したい。学生らしさを出しつつ、地域の人たちと協働するのが理想。でも、学生らしさって何だろう?