京しずく――京都府立農芸高校のヒット商品

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再生時間:16分30秒

※番組中の応募や告知、日程等は2010年のもので既に終了しています

高級野菜として評判を呼ぶ「京しずく」
高級野菜として評判を呼ぶ「京しずく」

みなさんは「京しずく」って何かわかりますか? 実は、ナスビなんです。とても鮮やかな赤紫色で、白の流線模様が入っています。大きさは大人のこぶしより少し大きめで、「しずく」のような形をしています。こんなナスをつくったのが、京都府立農芸高等学校。この高校は南丹市園部町にある京都府唯一の農業高校で、野菜の栽培や乳牛の畜産、造園など、農業に関わるさまざまを学びます。ここで生産され、東京や大阪で高級食材として評判を呼んでいる「京しずく」。農芸高校で栽培された野菜が、どのようにブランド商品としてヒットしたのかを探ります。

同じナスでも全く違う。イタリア生まれの「京しずく」

京都府立農芸高等学校教諭 小林一洋さん

京都府立農芸高校外観
京都府立農芸高校外観

きっかけは「独自の商品をつくりたい」という思い

紫色で、京都のイメージカラー的で、全体の形もしずくがたれているような、そして柄も白い斑が雨のように入ってまして、涼しさを演出していることから、3年前の生徒が、名前を「京しずく」と決めました。亀岡市内の篠ファームさんと取り引きがありまして、そこの社長さんとお話をするなかでイタリアのナスがあるという話を聞いて、そこから種を譲っていただいて栽培を始めました。農業科の単独校には加工品や、その学校独自の商品があるんですが、この農芸高校にはなかったんです。ほんで是非とも、と。セレブに売りたいということがありましたんで(笑)、高級野菜として取り扱ってくれるようなパッケージ、流通のシステムに乗せるというのを目的として行い、実際それが成功しました。
栽培し始めてからの苦労はすごくたくさんありました。普通のナスビと同じように2つ並べて育てたんですけども、全然育て方が違う。必要としている肥料の成分が違った。それから樹勢、つまり樹が茂っていく形というのも全然違いました。同じナスなんですけども、取れようとかね、なりようが全然違ったのが、どうさばいていいのか、どう作業していったらいいのか、もう栽培しながらの苦労ですね。

チーズがさらにおいしさを増すポイント

おいしい食べ方? これがですね、いろいろ僕も試してるんですけども、いちばんおいしいのはとても簡単で、これをパカーンと半分に割って、フライパンで何もつけずに焼く。オーブンで焼いても同じような効果はあると思うんですけど、それに塩とオリーブオイルをちょろっとたらして、まだ熱いうちにとろけるチーズを上からだーっとかけてもうて、トローンととろけたぐらいのところをスプーンかきこんで食べると、最高においしいですね。

ネーミングが成功の秘訣だった

流通を担う篠ファームの営業本部長 藤村公平さん

出荷を目前にした「京しずく」
出荷を目前にした「京しずく」

将来を担う若い方に、伝統野菜にこだわらず、新しい野菜にチャレンジしていただきたいという思いで薦めました。その、おいしいんですよね。この「京しずく」というナスビ、ほんとうにおいしいナスビでございます。それにネーミングが「京しずく」で、すごくこの商品を表している。京都のナスビ。イタリアのナスビでございますけども、京都でつくったというイメージがこう、いきわたるネーミングですよね。このネーミングが成功の秘訣だと思います。この商品はやはり東京、神戸、大阪といったところがマーケットだと思います。その市場にいかにうまく出していくかに腐心いたしました。

がんばってつくった「京しずく」をもっと広めたい

京都府立農芸高等学校のみなさん(聞き手:稲内大輔)

「京しずく」を育てた農芸高等学校のみなさん
「京しずく」を育てた
農芸高等学校のみなさん

――「京しずく」の収穫現場におじゃましています。これまで多くの苦労をして栽培してこられたと思うんですが、収穫、出荷の時期を迎えて、今どんな気持ちでしょうか?

女子生徒:今まで苦労してつくってきたので、たくさんの人においしく食べてもらえたら嬉しいです。
男子生徒A:がんばってつくってきた「京しずく」をいろんな人に食べてもらえて嬉しいし、これからもっといろんな人に食べてもらいたいと思ってます。
男子生徒B:今までがんばってつくってきた「京しずく」が、まだあまり世の中に知られていないので、これからもっと世の中に知らせていきたいと思っています。

出演

  • 小林一洋さん(京都府立農芸高等学校教諭)
  • 藤村公平(有限会社篠ファーム営業本部長)
  • パーソナリティ:上田直樹
  • レポーター:稲内大輔

制作スタッフ

  • 構成:稲内大輔
  • ディレクター:福本愛子
  • 映像、音声収録、ミキサー:上田久人
  • 企画協力:京都府立農芸高校、有限会社篠ファーム